2022.3.30 |
Rトピックス 京都からの手紙 qp水口(51ActionR&D) 最近京都に引っ越してきたアーティストのqpさん。京都での暮らしを聞いてみました。
昨日も映画館へ行ったのですが(「害虫」という、少し古い映画のリバイバルを見ました)、京都にあるほとんどの映画館へ自転車で行くことができるので、嬉しいです。 大きな市立図書館も、近代美術館も、紙を買う画材屋さんも、みんな自転車で行くことができます。 東京にいたときは、いつも新宿の世界堂まで電車で行って紙を買っていました(少しめずらしい紙を使っているので、どこでも売っているわけではないのです)。 ところで話が変わりますが、あなたはぼくが甘いもの好きだったことを覚えているでしょうか。 とくに和菓子が好きで、おはぎなんかをよく買っていましたよね。京都にいると、和菓子屋さんひとつとっても老舗のお店がたくさんあります。平安時代から続くお店なんかもあってびっくりします。 ぼくが好きなのは、家の近くにある銀閣寺喜み家という甘味処です。 こちらのお店の豆かんが大好きで、2週間に1度くらいのペースで通っています。お店の雰囲気も素晴らしく、店主の方も親切で優しくて、いつ行っても嬉しくなります。 甘味も美味しいんですけれど、お茶がまたとっても美味しくて。香ばしいほうじ茶なんですけど、豆かんやあんみつにぴったりです。 あ、お店で使っているレジスターがレトロで面白いので、もし行く機会があったら、お会計の時にこっそり見てほしいです。「サ」「カ」「エ」「ル」「ミ」「セ」と、縦に並んだボタンがあるんですよ。 銀閣寺喜み家というお店が近所にあると書いたので気づいたかも知れませんが、家の近くに銀閣寺があります。 京都に引っ越してからは、雪の日に一度だけ行ったかな。 今年の1月に大雪が降ったのですが、せっかく近くに銀閣寺があるので、雪景色の銀閣寺を見てみたくて行ってきました。 同じようなことを考える人が意外といるもので、みんな一眼レフカメラで写真を撮っていました。もちろんぼくも、たくさん写真を撮りましたよ。 京都のことを書いていると、次から次に書きたいことが出てきてしまいますね。 あなたは京都がお好きでしたっけ? よく会っていたときは、京都の話をしたことはなかったかもしれません。でもあなたは、古いものや可愛らしいものがお好きだったので、きっと京都のことも良い印象を持っているような気がします。 一度、いっしょに京都を歩いてみたかったな。 もしあなたと京都を歩くなら、どこが良いだろうかと少し考えてみました。 家の近くには哲学の道があって、今はそんなに観光客も多くないので、いっしょに歩くのに良いかもしれません(有名なのでご存知かもしれませんけど、哲学の道というのは、哲学者の西田幾多郎なんかがよく散策していた、緑豊かな川沿いの小道です)。 哲学の道辺りは、喜み家もそうなんですけど、こだわりのある素敵なお店が多いんです。 ユキパリスという、ヨーロッパ中からアンティークなものを集めたお店があるんですけど、そこは刺繍やレースの作品を展示しているギャラリーも併設しています。 もしいっしょにこの辺を歩く機会があったら、お連れしますね。たしかあなたは刺繍もお好きだったので、きっと感激してもらえると思います。 近くには素敵なカフェもあるので、歩くのに疲れたらちょっと休憩しながら、お互いの近況なんかをお喋りしたいですね。 あなたと会わなくなって2年くらい経ちますけど、ふとしたときに、あなたは今ごろどうしているだろうかと思い出しています。 もうすぐ桜の季節なので、きっと哲学の道の桜もきれいに咲くと思います。 ぼくもこちらへ来てからはじめての桜の季節なので、楽しみにしています。夏前には、ホタルが飛んでいるのを見ることができるそうですよ。 ではまた、さようなら。 京都に来る予定があったら、ぜひ連絡してください。 あなたが穏やかな日々を送れることを、お祈りしています。 京都、銀閣寺の近くにて qp |
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