2018.3.31 |
作り手のための京都 京北エリア水口貴之(51Action) 今回は、京都市内にある里山「京北」エリアを紹介します。 京都市内から車で30-40分で到達する里山 実は京都市内には、山に川、畑や水田といった、いわゆる里山エリアがある。京都市右京区の京北エリアだ。もともとは京都市ではなかったが、市町村合併の流れを受けて2005年に京都市に合併した。 今でも林業が街のメイン産業であり、床の間の床柱として有名な「北山杉」の産地だ。時代を遡れば平安京の時代に京都御所を造営するための木材を産出していた。「茅葺の里」として有名な美山町と、京都の市内のちょうど中間に位置していて、京北エリアも美山町と変わらず多くの茅葺屋根の家が存在している。 そんな京北エリアだが、昔から京都市内から移住する場所としても知られていた。最近だと交通機関や道路のアクセスも改善されたこともあり、実は移住したい人が順番待ちをしているほど。今回は、エリアに移住された2つのご家族の紹介をしながら、京北での暮らし方について考えていきたい。さらに、複数回エリアの紹介をしていく中で物件の情報も掲載していきたいと思っているので是非お楽しみに。 移住の先陣!?「らふ工房」三村夫妻 京北への移住の流れは、十数年に一回の割合で起こっているらしく、最近を除けば30年ほど前がそれにあたるらしい。当時は今よりももっと移住へのハードルが高かったため、当時移住した人にはいわゆる変わり者(?)というかタフな人たちが多い。自宅でオーベルジュをしながらギャラリーや工房も併設している「らふ工房」を運営する三村夫妻がそうだ。 三村夫妻が京北のエリアに移住してきたのは30年ほど前。当時は田舎への移住は考えていたが京北というエリアは知らずに、たまたま通り掛かった不動産屋で見つけた物件に興味を持ち、そのままの流れで家を購入、移住してしまった。しかも古民家は住める状態ではなかったため、最初の半年間はご主人の無垢さん(木工作家)が寝泊まりしながら改修をしていたという。 「あらい農園」新井夫妻 近年移住した人たちの中で取材させていただいたのが「あらい農園」の新井夫妻だ。立命館大学を卒業後、金融機関で会社員としても働いた経歴を持つご主人新井遼さん。自分のやりたいことを考え抜き、農薬や除草剤を使わない有機肥料のみで栽培する農園を始めた。 会社員として働いてからの農業への転向、ということで、就農するために農家さんの元での研修を行った。幾つかの農家さんをまわる中で、除草剤や農薬といったものも利用しながら栽培をしている農家さんが多いことも知り、自分なりの方法を常に考えていたそう。 今回は、自分の手で仕事をしながら京北に移り住んだ2つの家族を紹介した。京都に住んでいる人なら地名を耳にしたこともあり、夏にバーベキューをしに行ったことがある人も多いであろう京北エリア。京都の街中から車で30-40分離れるだけで、流れる時間がゆったりとしていて自分のペースで活動ができる、そんな里山エリアをこれからも紹介していきたい。 |
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